シク教の聖典【グル・グラント・サーヒブ】

Sikh Holy Book - Guru Granth Sahib 聖典

こちらのページでは、シク教の聖典についてご紹介したいと思います。

聖典について

「聖典」という言葉ですが、簡単に言いますと、それぞれの宗教の中で特に権威のある書物のことです。

キリスト教で例えると「聖書」です

イスラム教で例えると「クルアーン」です

仏教で例えると「仏典」です

このように、シク教の中でとても権威のある書物(聖典)の名前は

グル・グラント・サーヒブ

と言います。

「グル・グラント・サーヒブ」は現在第11代グル(神の御言葉がある書物)として、シク教の人達はとても敬意を払っています。また、すごく丁寧に、慎重に聖典を取り扱っています。

何が書かれているの?

聖典を読んでいる僧侶(グランティー)

グル・グラント・サーヒブには6人のシク教グル、15人の聖者、11人の詩人、シク教徒3人の教えがそれぞれ「詩」形式で韻文で書かれています。合計で1430ページあります。

また、「グルバーニ・キールタン」といって、楽器を用いて讃歌を歌いますが、讃歌を歌いやすくするために、グル・グラント・サーヒブの構成がインド古典音楽の「ラーグ」形式になっています。

実は、シク教の聖典は多様性を重視しています。

それは、シク教徒だけの教えが書かれているのでは無く、15人の聖者の中にはイスラム教の聖者やヒンドゥー教の聖者たちの教えも含まれています。

なぜ他宗教の人物が書いた内容が含まれているのか?
シク教では平等主義・平和主義の考え方が根本にあるからです。

どの言語で書かれているの?

グル・グラント・サーヒブは全て「グルムキー文字」で書かれています。

jasleen_kaur from USACC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons

こちらのページでグルムキー文字について書いています。👇

まとめ

  • グル・グラント・サーヒブはシク教の人にとって非常に大事な書物(聖典)である。
  • グル・グラント・サーヒブは第11代グルと言われ、シク教徒はとても敬意を払っている。
  • 聖典の中にはシク教徒のみならず、イスラム教の聖者やヒンドゥー教の聖者の教えまで含まれている。⇒多様性、平等主義の象徴
  • グル・グラント・サーヒブはすべて「グルムキー文字」で書かれている。
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